令和元年度　ひょうご海の子絵画

講  評

兵庫県知事賞　「大りょう」

この絵を見て最初に頭に浮かんできた文字は「新子」という文字です。兵庫県には春の食材にイカナゴの小さいもの「新子」を使った「くぎ煮」や「釜揚げ」というものがあります。特に明石海峡周辺の人々にとってはこの時期、とてもなじみのあるものです。ところが、近年は漁獲が極端に少なく、とても悲しい思いをしている人は多いのでしょうか。ですからこの絵を見て、なぜか次の新子は大漁でありますようにと願ってしまうような絵画です。そしてたわわになった網がとれている魚の量を感じさせ、そのおこぼれをもらいにカモメや大きな魚が集まっています。これはどう見ても大漁です。作業風景は寒そうですが、実はこの大漁が春の陽ざしと美味しい味覚を連想させてしまう温かい絵画見えてしまいます。「早く食べたい。」と思える一枚の絵です。

兵庫県教育長賞　「いちばのせり」

「この子は、絵を描くことが大好きなのだろうな。」と、楽しく想像しながら見せてもらいました。箱がたくさん積みあがっている様子を、のびのびと描くことができています。にぎやかな声や音が、絵の中から聞こえてきます。その場の雰囲気が素直に表現されていると思います。